アプリケーションAPPLICATION


infiTOFを用いた3HeおよびD2の測定

質量数2~4の超低質量域は、原子力/宇宙物理/年代測定/新エネルギーなどの分野において多岐にわたって研究される重要な質量域です。これらの研究分野では、質量数2~4の超低質量域で検出される化学種を測定します。例えば、質量数3の領域では3He/HD/3H/H3などの同質量数の化学種が存在する可能性があります。これらを分離して検出する質量分析計には、十分な質量分解能が必要となります。

超低質量域のイオンを検出できる質量分析計には、四重極質量分析計/磁場型質量分析計/飛行時間型質量分析計が挙げられます。このうち、四重極質量分析計はユニット分解能に基づく測定のため、例えばHeとD2のような同じ質量数を持つ成分を分離することはできません。また一般的な飛行時間型質量分析計では、飛行距離に制限があるので超低質量域において高分解能を得るためには、イオンのピークをできるだけ細くしなければなりません。イオンのピークを細くするためには高いサンプリングレートが必要となりますが、現状では実現困難であるため一般的な飛行時間型質量分析計で超低質量域を高分解能で測定できません。このような経緯から、これまでの超低質量域の測定は一部の磁場型質量分析計が用いられてきました。

本アプリケーションノートでは、“infiTOF”を用いて超低質量域を高分解能モードで測定し、分離が難しいとされる化学種の分離および検出について検証した結果について報告します。



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